どんな大記録よりも誇れること

 

先日、イチロー選手が引退され、会見の模様が連日報道されています。

日米であれだけの大記録を打ち立て続けた大選手、野球ファンでなくても関心を持ってご覧になった方も多いかと思います。

わたしも会見の全てを見たわけではありませんけれど、28年の間第一線で活躍し続けた偉大な選手の言葉は、そのどれもがとても深く重く、胸にぐっとくるものがありました。

中でもわたしの心にとても深く響いたのが、「一番印象に残っているシーンは?」という記者の質問に対するイチロー選手の答えでした。

以下、ちょっと長いですけれど、AERA dot.より引用させていただきます。

 

 

* * * * * * * * * * * * * * *

 

今日を除いてですよね。
この後、時間がたったら今日が一番真っ先に浮かぶのは間違いないと思います。
それを除くとすれば、いろいろな記録に立ち向かってきたんですけど、そういうものは大したことではないというか。

自分にとって、それを目指してやってきたんですけど、いずれそれは僕ら後輩が、先輩達の記録を抜いていくというのはしなくてはいけないことでもあると思うんですけど、そのことにそれほど大きな意味はないというか。
そんな風に今日の瞬間を体験すると、すごく小さく見えてしまうんですよね。
その点で、たとえば、わかりやすい10年200本打ったとか、MVPをとったとか、オールスターでどうたらというのは、本当に小さな事にすぎないと思います。

今日の舞台に立てたということは、去年の5月以降、ゲームに出られない状況になって。
その後にチームと一緒に練習を続けてきたわけですけど、それを最後まで成し遂げられなければ、今日のこの日はなかったと思うんですよね。
今まで残してきた記録はいずれ誰か抜いていくとは思うんですけど、去年の5月からシーズン最後の日まで、あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれない。
ささやかな誇りを生んだ日々であったと思うんですよね。
去年の話だから近いということもあるんですけど、どの記録よりも自分の中では、ほんの少しだけ誇りを持てたことかなと思います。

 

* * * * * * * * * * * * * * *

 

 

どんな大記録よりも、どんな感動的な名シーンよりも、結果を出そうと思いながらうまくいかないという苦悶の日々の中、その逆境から逃げ出さず真正面から受け止め、それでもできることを精一杯やり続けてきたこと。

それが自分にしか成し得ないことだったと、それを成し遂げたことを他の何よりも誇りに思っていると。

この言葉の中に、人としての達成感や幸せのあり方を見たような気がしました。

 

 

記録や数字はいずれは誰かが塗り替えるもの。

そういった他者との比較の中に自分の存在価値があるのではなく、自分の体で体験することや、その体験から得られる自分だけの感覚や感情や感動こそが、これからの自分を生かしてくれる。

一般的な意味での数々の”偉業”と言われることを成し遂げた人だからこそ、本当に大切なことはそこにあるんじゃないよ、と確信をもって言えるのでしょうね。

そして自分自身の体験を通して出てきた言葉だからこそ、これだけたくさんの方の胸に響くのでしょう。

 

 

人よりがんばってきたとはとても言えませんけど、自分なりにがんばってきたということははっきりと言える。

重ねることでしか後悔を生まなくすることはできない。

 

 

全ての人が違う人生を生きていて、誰一人として同じ体験はできない。

一人ひとりが成し遂げたいと思うことも違うし、成し遂げられることも違う。

大切なのは人と比べたり、人からどう思われるかではなく、自分がどうしたいのか。

そして自分が信じた道があるのなら、ただひたすらにその道を一歩ずつ歩み続けること。

 

自分だけの満ち足りた人生を創り上げる唯一の道は、今ここの足元にあるのだということを、改めて思いださせていただきました。

 

 

~⋆~⋆~*~*~*~*~*~*~*~

イベントに出展します!
第2回 「神人和楽」
日時: 4月13日 10時~16時
場所: 田園調布 せせらぎ公園 → アクセス
入場無料

セッションやワークショップなど盛りだくさんです♪
ぜひご来場くださいね!

~⋆~⋆~*~*~*~*~*~*~*~